SSブログ

カラスとは挨拶を交わすことができる [小鳥たち]

かなり以前のことである。バス停でバスを待っていると、雨上がりの路上にカラスがいて、散歩でもしているかのように歩いていた。

私に顔を向けることもなく近づいてきたカラスに向かって、私は「カア」と呼びかけてみた。カラスにしてみれば、私の声はカラスの鳴き声とは似て非なるものだったはずだが、カラスは私に顔を向けると「カア」と声をあげ、そのまま私を見ていた。カラスが見せた様子から、それは明らかに私への応答だった。犬や猫も呼びかけに対して反応するが、その日のカラスに匹敵するほどの応え方ではない。

野生のカラスはどんな気持ちで私に応えたのだろうか。呼びかけた私に餌を期待したのか。そのカラスは声で応えたあとも数秒間だけ私を見ていたから、その可能性は否定できない。そうだとしたら、そのカラスは餌付けされていたのか。それとも、餌になるものを人間が捨てることを知っており、それを期待していたのだろうか。

そのときの様子を思い返すと、カラスは餌とは関わりなく反応したような気がする。カラスには予想外に高度の判断力があり、私の「カア」なる声がカラスの声とは異なっていようと、それを自分に対する呼びかけと理解して、声を返してくれたのではないか。いずれにしても、私と挨拶を交わしたカラスは首をまわすと、何事も無かったかのようにアスファルトの上を歩いて行った。私は、カラスと意志が疏通したかのような、奇妙な感覚を抱きながら見送った。

人間との交流がほとんどないはずの野生のカラスが、呼びかけに対して明確に応えたのだから、カラスには知性と呼べるようなものが備わっているのかも知れない。野生のイルカと人は交流することができるとのこと。害鳥として嫌うことなく付き合えば、カラスとも面白い交流が期待できそうな気がする。

もしもカラスを飼っている方がおられて、たまたまこのブログを読んでくださったなら、感想を寄せていただきたいものである。 



nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

aaa

八咫烏ですが本当にあります。
私の家系は遡れば貴族なのですが、今は落ちぶれていますが。
烏のネットワークに監視見守りをされています。
ハシブトがグループリーダ、ハシボソ数羽で最小単位、それが神社に集まり中グループ、それらが全国で横連絡して車、駅で見張っています。
もちろんそれを管理している人々が1000年?とか昔からいるのですね多分。烏は性格が徹底しています。朝夕挨拶にきます。
神国日本は冗談でないと思っています。失礼します。
by aaa (2015-12-05 16:32) 

名古屋の伯父さん

コメントを拝見しました。お礼とあわせてご返事が遅れたことのお詫びを申し上げます。
神話の世界にいる八咫烏に言及されるコメントを拝し、事情にうとい私はとまどいを覚えております。
日本が神国かどうか私にはわかりませんが、将来にわたって発展し続けてほしいと願っております。安倍政権のやり方には不安を覚えているのですが、いかがなものでしょうか。
aaaさんは貴族の御末裔とのこと、新たなる御発展をご期待致します。

by 名古屋の伯父さん (2016-01-09 14:08) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0