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雀の雛にも智慧がある [小鳥たち]

 鳩に餌をやり始めて間もなく、鳩にまじって雀も餌をついばむようになりました。冬期の雀の苦境を想い、春まで餌をやることにしました。
 餌やりを中止しようとした4月の中頃、雀が子育てをしていることがわかったので、しばらく様子を見ることにしました。
 春の連休が終わる頃、巣立ったばかりの数羽の雛が、親鳥に伴われてやってきました。雛たちは激しく羽根を振るわせながら、けたたましい声で親に餌をねだり、口移しに餌をもらいます。そのような情景が見られるのは最初のうちだけで、しばらく経つと、雛たちは自分で餌をさがすようになります。その頃になると、草の実や虫が増えていますので、徐々に餌を減らしました。いつのまにか雀たちは寄りつかなくなりましたが、餌をもらっていたことを憶えていて、年末になるとふたたび庭に来て、餌を催促しました。それ以来の10余年、冬から春にかけて、雀に餌をやり続けています。
 今年の5月にも、数組のつがいが雛をつれてきましたが、去年までとは明らかな違いが見られました。兄弟のいない雛は、餌をねだるに際して羽根を振るわせないようです。雛が羽根を振るわせるのは、他の雛に先駆けて餌をもらうためであり、兄弟雛が無い場合には、その必要がないということでしょう。生をうけて数週間の雛にも、それだけの判断力がそなわっていることになります。
 もしかすると、本能的に見える動物たちの振る舞いのなかには、判断力や智慧にもとづくものがあるのかも知れません。雀の雛の振る舞いを見て、そんな想いを抱きました。


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