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日本共産党には自民党より愛国的なところがある? [政治および社会]

共産党に批判的なひとの多くは、共産党員は理想主義者かも知れないけれど、独善的で狭量な人間であり、政権を委ねることのできない政党である、と思っているのかも知れない。共産党が政治をになった国の実情は、独裁政治の悪弊が顕著に表れ、マルクス主義の理想からほど遠いものだった。共産党政権が崩壊したソ連やルーマニアや東ドイツにも、アジアの共産主義国である中国や北朝鮮にも、思想や言論の自由はなく、権力による人権侵害が行われている。共産主義国家のそのような姿も、日本共産党に対する否定的な見方をもたらしていると言えよう。


共産主義国家の問題点が明らかでありながらも、この国では日本共産党がそれなりの存在感を示している。とはいえ、過去の共産党には独善的なところが目立った。当選できる可能性がゼロであろうと、多くの選挙区に候補者を立てて自党の拡大を図り、結果的に自民党を利してきた。日本の共産党も硬直的で独善的だと思っていたが、最近はどうやら少しづつ変わってきたようである。今後の選挙では、幾つもの選挙区で立候補をとりやめ、野党との協調路線をとるらしい。


共産党の天皇制や自衛隊に対する見方も、以前とは変わってきたようである。というわけで、日本共産党のホームページを開き、「日本共産党綱領」なるものに初めて眼を通してみた。


感想を一言で言えば、「共産党がその綱領を真に目指すのであれば、自民党よりはるかに愛国的であり、国民によりそう政治が行われる」ということである。いわゆる共産党アレルギーの人は「共産党が書いた綱領も彼らの戦略であり、信じることはできない」と言うかも知れないのだが、そういう人たちにも日本共産党綱領を読んでもらいたいと思う。自民党政治の問題点を知るうえで大いに参考になるはずである。


自民党政権下の日本には多くの問題がある。極端な対米従属、大企業優先の経済政策、非正規労働者の存在、格差社会を作ったこと、低い労働分配率、憲法を無視したご都合主義の立法、欺瞞政治がもたらす倫理感の低下、・・・・・・・・。日本が少子高齢社会により衰退に向かう原因のひとつは、長年の悪政であろう。


私は共産党をあたまから否定するつもりはないし、共産党アレルギーにもかかっていない。とはいえ、選挙となれば、ひとりでも多くの野党議員を増やし、自民党に反省をせまりたいと思っているので、共産党が当選する可能性のないこの選挙区では、共産党が候補者を擁立しても、それに投票するつもりはない。


ときおり政権が交代する国にした方が、この国の将来のためになるはずである。投資や投機でカネを儲けようとしている人たちは、自民党政治の継続を望んでいるのかも知れないのだが、日本の将来を明るいものにするために、自民党の悪政を罰する側に立ってもらいたいものである。

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