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安倍首相と比較すれば褒めたくなる田中角栄 [政治および社会]

金権政治と揶揄されたあげくに、ロッキード事件で逮捕された元首相の田中角栄だが、その後の政治の有り様を思うと、振り返ってむしろ褒めたくなる政治家である。


田中角栄の大きな功績として、日中国交回復があげられるが、政策綱領として掲げた「日本列島改造論」も、衰退しつつある山陰地方出身の私には魅力的なものに思える。とはいえ、カネまみれの政治家に見えていたその当時には、尊敬すべき政治家とは思えなかった。それだけでなく、田中角栄自身の責任ではないにしろ、列島改造論に便乗した輩によって地価が高騰し、社会は多大な迷惑を蒙った。


日本列島改造論は、田中角栄が自民党総裁を目指した際に発表した政策綱領であり(1972年6月11日)、後に同じ題名の書籍も出している。学歴のない田中角栄が首相になると、今太閤などと持ち上げられ、その書物はベストセラーになった。


日本列島改造論の骨子は「東京などの大都市に集中している人とカネと物を地方に逆流させるべく、交通や情報通信の全国的ネットワークを再構築し、工業も地方に再配置しよう」とするものだったようである。


今の時点で日本列島改造論を見直し、改めて政策綱領化したものが実行されたなら、どんな結果になるのだろうか。日本が衰退するに先立って地方が衰退し、日本から元気が失われつつある現状を思えば、日本列島改造論は魅力的な政策と思われるのだが。安倍政権は地方創生を掲げているけれども、アベノミクス同様に、見せかけだけの政策に終わりそうである。自民党であっても、小泉純一郎とは別のやり方で、本当に「自民党をぶっ壊す」ような政治家が表れ、政治を担ってほしいものである。そうなれば、その政権を自民党政権とは呼べないのだが。


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