「再審事件を放置する裁判所」・・・・・・朝日新聞掲載になる記事 [政治および社会]
朝日新聞のコラム「私の視点」に「再審事件を放置する裁判所」なる記事が掲載されている(2021.4.6)。副題に「冤罪救済の壁」とある記事の筆者は、元裁判官・弁護士の木谷明氏である。
その記事はつぎのように書き始められている。
身に覚えのない罪で有罪とされた冤罪者にとって、再審は「最後の、そして唯一の」法的救済手段である。ところが、再審で救済される冤罪者は氷山の一角であり、裁判所は容易に過去の誤りを認めない。「先輩の誤りを認めることはできればしたくない」というのが、正直な心情だろう。さらに深刻な問題は、再審請求を受理した裁判所が、事件に正面から向き合わず、放置することがしばしばあることである。
上記の文章に続いて、その実例が示されており、そのようなことが起こる原因のひとつに法の不備があると書かれている。記事は次の文章で終わっている。
再審事件の処理方法について法的整備が急がれることは当然である。私は「再審法改正をめざす市民の会」の共同代表を務め、その点を強く主張している。しかし法改正には時間がかかる。現行法のもとで再審事件の処理に当たる裁判官には、自らに課せられた崇高な使命を肝に銘じてほしいと祈るばかりである。
冤罪事件が繰り返されるこの国に、多くの人が憤りをおぼえているはずである。元裁判官で現在は弁護士である木谷明氏によれば、冤罪事件を自らの戒めにすべき裁判官が、再審請求に対して真摯に向き合おうとしていないという。まともな政治家が少ないこの国では、司法に関わる者にもまともな人が少ないということであろうか。木谷氏の祈りが叶えられるよう願っている。そして、「政道を汚した政党は国民から拒絶され、政権が交代させられる国」となるよう願っている。
2021-04-07 09:45
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