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民意を無視する日本という国 [政治および社会]

旧統一教会問題と国葬問題が岸田内閣を苦しめる中で、与党推薦になる候補が沖縄県知事選挙で惨敗した。昨日(9月13日)の朝日新聞「天声人語」は、沖縄の民意を無視する政府と日本人について書いている。その記事の一部をここに引用させていただく。
                                                   
 ・・・・・・一昨日の沖縄県知事選で、辺野古への基地移設に反対する現職の玉城デニー氏が再選された。「県民の思いはぶれていない」と彼が言うように、移設反対の意思が示されるのは、知事選と県民投票をあわせ連続4回だ。・・・・・・松野博一官房長官の「県民の判断であり、コメントは控える」との言葉は、無視ないし黙殺に限りなく近い。
 数年前、防衛省の役人に言われたことがある。「沖縄の世代が入れ替われば基地への姿勢が変わるはず」。沖縄戦を知らない戦後世代、そして米軍統治下の苦難を知らない世代が増えていけば、沖縄は基地を容認するはずだと。
 国の意に沿う世論になるまで、移設作業を強行し続けるという冷酷さであろう。そしてそれを許しているのが沖縄以外にすむ私たちだ。事件も事故も、そして県民の意思も、忘却されていいはずがない。
                                                   
「事件も事故も」とあるのは、沖縄でのアメリカ兵によるおぞましい事件と、米軍が繰り返した事故をさす。
                                                   
幾度となく繰り返されてきた政権による不祥事も、数年が経つだけで不問に付される。この国を破滅の淵に追い込んだ戦争という過ちですら、それを意識しているのは高齢者だけではなかろうか。天声人語子は「事件も事故も、そして県民の意思も、忘却されていいはずがない。」と書いた。沖縄以外に住む日本人に求められるのは、「沖縄における米軍のありようと県民の意思に、しっかり眼を向けること」であろう、忘却を云々されるより先に。


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