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自作スピーカーと音楽を聴く楽しみ [音楽およびオーディオ]

 オーディオマニアと呼ばれる人たちは、高額なアンプやスピーカーで音楽を楽しんでいるようです。私も音楽が好きですからCDなどで聴きますが、機器にはカネをかけませんので、マニアからはほど遠いと言えるでしょう。高価な機器に手を出さない理由のひとつは、オーディオショップにでかけてそれを試聴しても、感動するほどの音とは思えなかったからです。
 とはいえ、どうせなら少しでも良い音質で楽しみたいもの。安価でありながら高音質のスピーカーがあるかも知れないと思い、インターネットで検索してみたところ、それらしいものが幾つも見つかりました。いずれのスピーカーも自作可能であり、製法が詳細に記されています。それだけでなく、市販の著名なスピーカーとの比較評価や、音響特性の測定データが記されているものもあります。それらのスピーカーに共通していることは、音質についての評価が意外に高く、製造に要する費用が1万円から数万円ということです。
  スピーカーの製作は主に木工作業であり、難度も高くはなさそうでしたから、私はすぐに試作することにしました。私は電気の分野の技術者ですが、ローボードや収納家具などを幾つも作った経験があり、工作には充分になれております。板材のカット作業さえホームセンターに依頼すれば、苦も無く作ることができそうでした。
  最初に作ったのは、茨城県の竹中正明さん考案になる、3Dスパイラルホーンスピーカーです。スパイラル構造をなす独特の部材を作るため、多少の苦労はしたものの、それが充分にむくわれる結果が得られました。このスピーカーは重低音が大型スピーカーにやや劣るとはいえ、音質は私の好みに合っております。
 次に作ったのは、愛知県の河辺さん考案になるファンネルダクトスピーカーです。1万円以下で作れたとは思えない音質が得られました。続いて作ったのが、JSP研究所考案になるJSP方式のスピーカーです。8センチの小さなスピーカーユニットを使いましたが、JSP研究所が自賛しているだけあって、意外なほどの低音が出ます。
  興のおもむくままに、愛媛県の菅順一さん考案になる絨毯スピーカーを作るなど、幾つものスピーカーを作りましたが、これらはAVアンプにつながれて、いずれも活躍してくれております。絨毯スピーカーはその形状により、リアスピーカーに適しています。
  AVアンプにはサブウーファー(仕様書によれば30Hzまで再生可能)も接続していますが、3Dスパイラルホーンスピーカーのみにくらべて低音の量は増えるものの、低域はさほどに延びないので、低音に迫力を求める場合にしか使いません。
 居間の大型テレビの横では大きなスピーカーがじゃまになるため、3WAYのスピーカーは二階の部屋に置いたままになっています。自作スピーカーを使うようになってからは、3WAYスピーカーで聞いてみようという気持ちがなくなりました。
  3Dスパイラルホーンスピーカーをゼンハイザーのヘッドホンと比較しても、音質がさほどに劣るとは思えません。(シンバルをたたく音などには少し差がありましたが、スーパーツイーターを追加したらその差もなくなりました。)
  スピーカーを販売する店にでかけて、数十万円から百万円程度のスピーカーを試聴したことがありますが、私の耳にはさほどに良い音に聞こえませんでした。自作のスピーカーやヘッドホンと比較してのことですが、もしかすると、私の耳の能力があまり優秀ではないためかも知れません。人間ドックで受けた聴力検査によれば、低音部から高音部まで正常ということですが、音楽を聴く耳には別の要素も関わっているのでしょうか。
 オーディオマニアからは、高級スピーカーの良さを知らない者のたわ言と、叱言と助言を寄せられそうですが、私はこれでほぼ満足しています。自作スピーカーに対する愛着心ゆえの感覚かも知れません。とはいえ、機会があれば、新たなスピーカーを作る可能性は充分にあります。作るとは言っても、ゼロから開発するだけのエネルギーはありませんので、ネットを介して得た情報をもとに作ります。すぐれたスピーカーを開発し、ネットを介して図面などを公開してくださる方々に、深く感謝していることを記して、今日のブログを終えるとします。

追記(12月21日)
関連する記事として、11月21日の記事「
高級ブランド製品のブランド名を隠したとき……ある実験の興味ある結果」を読んで頂けたらと思います。その記事には次のようなことが記されています。

   著名バイオリニストのジョシュア・ベルがストリートミュージシャンを演じたところ、コンサートのプログラムと同じ曲目を演奏しても、通行人からは無視されたこと。オーディオアンプのブラインドテストをしたところ、300万円の高級製品が1万円以下のアンプに負ける結果になったこと。

   ジョシュア・ベルの実験はユーチューブで見ることができ、アンプに関するブラインドテストについては、その結果をネットで検索して見ることができます。
 
   
   



 


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