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漱石先生明けましておめでとうございます [猫のこと]

明けましておめでとうございます。お久しぶりに御眼にかかります。猫のミーコです。昨日の続きをきょう生きて、明日はきょうの続きを生きる。そんな私の毎日ですが、近況をお知らせしたいと思います。

寒さ厳しき時期なれど、ときには外気を吸わねばと、家族の者に合図して、戸を開けさせて庭に出て、しばしの散歩を楽しめど、寒気を嫌う猫の身は、すぐにも暖気を恋しがり、窓辺によりて声をなし、家に入れてもらいます。

部屋の暖気を楽しみながら、窓の外を眺めれば、再び散歩をしたくなり、戸を開けるべく求めれば、家のあるじはブラシを手に、私の気持ちを逸らせます。散歩に勝る誘惑にのり、あるじの膝にてブラッシングを受け、しばしの快感に身をゆだねます。

暖かき膝の上にてまどろみながら、ブラッシングの心地良さ、暫しひたっておりますうちに、あるじの内なる心の声が、「もう終わりにする、膝から降りろ」と聞こえてきます。ブラッシングへの御礼もなさず、私が膝から飛び降りますと、あるじが奥さんに話しかけまする。

「ミーコにはテレパシーの能力があるらしい。心の中で降りろと言えば、すぐにミーコは飛び降りるんだ。今日に限らずいつものことだけど」「感情を持つ猫だから、思いを受けとる能力も、備えているんじゃないかしら」「動物は言葉を使えないから、テレパシーをその代わりにして、意思を疏通してるのだろうか」「テレパシーは心の働きだから、人と人との間だけでなく、人と猫との間でも、それができても不思議じゃないわ」

人間様とはめんどうなもの。やること為すこと考えることなど、いちいち理屈をこねたがる。膝から降りてほしいと望まれたから、私は床へと飛び降りた。人間様の気持ちがどうしてわかるのか、私にわかるはずもなく、問われたところで答えようがない。

寒さ厳しきこの季節、皆様方には変わりなく御健勝にてお過ごしになられますよう願いつつ、近況報告の筆を置きます。


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