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もらう心・できる心・あげる心……「運命の逆転」なる書物より [人生]

2016年12月5日の記事「子供の心理と学校の成績」と、2016年12月7日の記事「綱引き競技におけるリンゲルマン効果」において、「魂主義という生き方」なる書物のことを書いたが、今は同じ著者による「運命の逆転(高橋佳子著)」を読んでいる。

そのプロローグを読むだけで、人生について、人の運命について、生き方について考えさせられる。プロローグを読むだけでも、人生に対する考え方が変わる人がいるかも知れない、と想わせられる書物である。それはむろん、それによって人生がより良い方向に向かうような変化である。

この書物の1章を読み進めると、終わりの方に以下のような文章がある。1つの章の一部の文章ではあるが、この書物を紹介したいがために引用させて頂く。

「運命の逆転」の1章より引用
  私は、人間の成長の法則を、誰にでもわかりやすい言葉を使って「3つの心」という形で示しています。(図が表示され、 もらう心  できる心  あげる心  が併記されている)
  どんな人も、赤子の時代は、誰かに支えてもらい、助けてもらい、与えてもらって、初めて生きてゆくことができます。私たちは皆、その段階から人生を始めています。
  もらうことによって生きる。このときの心は、「もらう心」と表すことができます。赤子は「もらう」ことが何よりの喜びです。その心を持つ私たちは、何かを与えてもらい、支えてもらい、助けてもらうことを当然とするでしょう。
  しかし、成長するにしたがって、人は、何かをしてもらうだけではなく、自分で「できる」ことを求めるようになってゆきます。
  歩くことができるようになり、文字が書けるようになり、話ができるようになり、算数ができるようになり、仕事ができるようになり……といった具合に、「できる」ことを増やしてゆくのです。「できる」ことを喜びとし、それを増やしてゆこうとする心を「できる心」と呼びます。
  「できる心」は、今日、もっとも多くの人々が抱いている心と言えるかもしれません。それは、様々な自己実現を求める段階です。
  しかし、私たちの魂の成長は、そこで終わるわけではありません。さらに、その先があるのです。
  それは、自分のことを超えて、誰かに、出会う人々に、関わる方々に、何かをしてさしあげることを何よりもの喜びとする「あげる心」です。
  この「あげる心」こそ、私たちが本来抱いている「魂の力」を引き出すものです。自己の完成をめざすだけではなく、共に生きる人たちの力になる。周囲の人たちを励まし、支える力になる。同じ時代を生きる人たちを押し出す力になること。
  「もらう心」「できる心」「あげる心」
  単純な言葉ですが、これは、与えられる自分から、自分の力を育む段階を経て、さらに自分を超えて、広がるつながりに応えてゆく私たちの魂の成長の法則を表しているのです。(引用おわり)

引用したのは「運命の逆転」なる書物のごく一部の文章であり、この書物を紹介するには不充分に過ぎるが、あえて引用させて頂いた。

私は上記の文章を読んで、80歳に近づきつつある自分にふさわしいのは「あげる心」のはずだが、自分の心境は果たしてどうであろうか、と思った。ブログに投稿すべく文字を綴っているとき、願うのはそれが誰かの役に立ってほしいということである。たとえ参考にはしてもらえなくても、興味を抱いてもらえたり、喜んでもらえたりすれば、と思いつつ書いている。私にかぎらず、ある程度の年齢に達しているブログ開設者のほとんどが、そのような気持を胸に投稿しているのではなかろうか。たしかに、〈人は年齢を重ねるに伴って「あげる心」を抱くようになる〉と言えそうである。        
 
私が書いたブログの文章にしても、読者が読むのに費やした時間に見合う価値がなければ、読者のためになったとは言えない。誰かのために役立つよう願いながらも、その願いがかなうとは限らないわけだが、「あげる心」を維持すべく願いつつ、そして「あげる」ことの意味を意識しながら、ブログに文字を綴り続けたいと思っている。


 


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