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「ベトナム戦争反対」なるカードを持って電車に乗った思い出 [政治および社会]


ベトナム戦争たけなわの頃、日本でもベトナム戦争反対の声がかしましく、その中心のひとつはベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)であった。おそらくテレビで見たのだと思うが、「ベトナム戦争反対」と書いたゼッケンをつけて通勤している人がいることを知った私は、持ち歩いている紙袋(A4版の資料を入れていた)の表面に、マジックインクで「ベトナム戦争反対」と書き、電車で通勤することにした。あとになって思えば、ベ平連の活動や新聞などの論調に影響されたことによる、深く考えないままの行動だったとも思える。正義感に駆られた部分があったにしても、付和雷同的なところがあったと言えなくはない。長く続くことなく、半月もしないうちにやめる結果になった。


この記事を書きかけたまま数ヶ月も放置していたら、何がきっかけで書き始めたのか思い出せなくなった。とはいえ、この記事を書き続けようとして思い出したことがある。私が勤務していた電機会社では、その頃は組合活動が活発であり、二十代の半ばだった私も一年間ほど中央委員としてがんばっていたこと。昔は春闘と称される賃上げ闘争があり、労働組合によるストライキが珍しくなかったこと。労働組合による賃上げ闘争が活発だっただけでなく、学生による政治活動が、今では想像もできないほどに激しかったこと。


高度経済成長時代が終わるとともに、学生が政治活動から遠ざかり、労組も戦わなくなったようである。とはいえ、企業が非正規社員を増やす一方で利益を貯め込み、自民党による独善的強権政治のもとで憲法が蔑ろにされるなど、この国には早急に改善されるべき課題は多い。学生たちの考え方が変わり、労組も変質した今では、自分たちの旗をかかげて戦うことは難しそうだが、そうであろうと、より良い社会を目指して、少しは頑張って欲しいものである。

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