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日本でありながらプレミアムフライデーとは [政治および社会]

安倍首相は戦後レジームからの脱却を目指すとともに、アメリカから押しつけられた憲法を改正し、自主憲法の成立を目指すと言う。その安倍政権のもとで「プレミアムフライデーなる奇妙な制度」が実施され、先月でちょうど1年になった。国民の祝日ではないからまだ救われるのだが、それにしても、なにゆえに英語の「プレミアムフライデー」なのか。自主憲法を目指すと言い、「美しい日本を取り戻したい」と言う安倍首相だが、「戦後レジームからの脱却」などと、辞書に頼らねば理解できないようなカタカナ語を口にする。


政府が発行する白書には、意味のわからないカタカナ言葉が頻出し、読む者を戸惑わせる。国会で答弁する閣僚が読む原稿の多くは、おそらく官僚が書いたものと思われるが、そこにもカタカナ語が出てくることがある。私は国粋主義者ではないけれども、政府の作成になる文書のカタカナ言葉が、どうにも気になって仕方がない。


私が大学に入学した頃の仙台には米軍の駐留地があり(入学して間もない昭和32年に米軍より返還)、その付近のあちこちに英語の表記があった。ある建物に掲げられていたCOLONYなる文字を見て、不愉快な気持ちになったものである。独立を回復してから久しい日本だが、いまの日本の街には英語の表記があふれている。案内標識類ならともかく、英語名の店名や商品も珍しくはない。日本人の英語に対する意識の表れであろうが、中央官庁の官僚によるカタカナ語の多用にも、そのような意識が作用しているのかもしれない。


カタカナ語のあふれる日本であろうと、政府の白書や国会答弁には、国民の誰もが理解できる日本語を使って欲しいものである。独立国である日本の首相に望みたいのは、「わかりにくいカタカナ語ではなく、日本人なら誰にでも理解可能な日本語」を使うことである。


安倍首相は戦後レジームからの脱却を目指すそうだが、歳のせいかレジームの意味を忘れた。仕方がない、久しぶりに英和辞書を開いてみよう。

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