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コロナウイルスより怖いマダニからの感染症 [身体と健康]

ゴーヤの周りの草を抜いていたときである。しゃがんだ拍子に太ももの裏がチクリとした。手で触ると小さな塊がとれたが、周りの地面を探してもそれらしいものは見つからなかった。


昼食の準備ができたという妻の声で家にはいると、私の背中に虫がついているとのこと。どうしたわけか、私は瞬時にマダニではないかと思った。確認するために、その虫をティッシュペーパーに移してもらい、ビニール袋に入れてもらった。


早速インターネットで調べてみると、まちがいなくマダニだとわかった。マダニに刺されると恐ろしい病気になる場合があるという。すぐに近くの皮膚科医院に電話をかけたが、「当院では対処しかねるので、マダニに対応可能な病院に相談してほしい」とのこと。


刺された場所には蚊に刺されたような膨らみが3カ所も並んでいたが、さほどに痛みは感じなかった。虫の顎が皮膚に食い込んだ状態で残っていると、とくに危険な状況とのことだが、捕獲したマダニは元気に動きまわっているので、ひとまず安心したが、念のために虫眼鏡で丹念に調べてみた。幸いにも全くそれらしい痕跡はなく、危険性はなさそうだったが、病院で医師に診てもらうことにした。


藤田医科大学に電話をかけると、土曜日の午後ということもあり、救急外来に来るようにとのこと。というわけで、ビニール袋に入れたマダニを持って大学に向かった。


救急外来には多くの患者が待っており、かなり待たされてから診察室に入った。


医師に虫を見せるとやはりマダニとのこと。医師は刺されたところを虫眼鏡で観察してから言った。「2週間ほど様子をみて、もしも発熱したなら受診してください」


マダニに刺された場合に最も恐ろしいのは、「重症熱性血小板減少症候群」の発症である。「致死率が異常に高いのに、未だにワクチンや治療薬が開発されていないのはどうしてでしょう」と訊いたら、「発症する人が少ないからです」とのこと。治療薬がない状況でどんな治療をするのかと訊いたら、酸素吸入装置を使うなどの対症療法しかないとの答え。


医師がマダニの写真を撮りたいというので、ビニール袋ごしの写真撮影に協力し、幸運を願いつつ病院を後にした。


中部地方から東では、病原ウイルスを持つマダニは少ないようだが、発病する可能性はゼロではない。日本は先進国のはずだが、いまだにワクチンも治療薬も開発されず、幸運を祈るしかない。アメリカに媚びをうって費やす膨大な予算の、せめて一部だけでも医薬品開発に回せたらと思う。

 

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