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八木・宇田アンテナ(宇田・八木アンテナ)の発明者宇田新太郎教授のこと [雑感]

先日の「西沢潤一博士に関わる思い出」同様に、7月10日に投稿した「日本海軍を苦しめた日本人発明になる技術」に関連する記事です。


宇田新太郎は八木・宇田アンテナの発明者として有名である。アンテナの研究を主導したのは若かった頃の宇田助手だったのだから、本来ならば、アンテナの名称は宇田・八木アンテナとすべきであろう。その宇田先生の講義を受けたのは、先生の定年退官が近づいたころだった。教材には先生の著作である「無線工学」が使われた。


うかつとしか言えないのだが、その頃の私は、宇田先生が八木・宇田アンテナなる有名なアンテナの発明者だとは知らなかった。テレビを持つ家庭がまだ珍しかった頃ということもあり、私にはアンテナに対する興味がなかった。同級生の中には当然ながら、宇田先生のことを知っている者がいたはずだが、話題になることはなかった。


失礼な言い方かも知れないのだが、宇田先生の講義は退屈な講義のひとつであった。小さな声で話されるだけでなく、教えようとする熱意が伝わってこなかった。今になって思えば、そのように感じていたのは、私が未熟だったからである。しっかり学ぼうとする気持ちがなかったために、せっかくの講義が退屈なものに感じられたのだと思える。


永井健三教授や渡辺寧教授など、錚々たる方々の講義も受けたのだが、鈍感だった私はさしたる感銘を抱かないままに、もったいない時間を過ごしていた。そのように未熟だった私は、60余年も経った今になって、このような反省の言葉を記すことになった。

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