「偶然の出逢い」に関する思い出のひとつ [人生]
偶然の出逢いを体験した思い出の数々を投稿してきたのだが(末尾にそれらを列挙しておく)、私にはまだ類似の体験があった。東京の日野市で暮らしていた50年ほど前のことである。ある日、見知らぬ人から電話があって、「・・・さんですね。こちらは・・・ガソリンスタンドですが、置き忘れたメガネがありますから、取りにきてください」と言った。
まだ車を持っていなかったから、ガソリンスタンドに立ち寄ったこともなかった。念のために訊いてみると、メガネのケースに名前が書いてあり、私の姓が記されているとのこと。私の姓はありふれた漢字とはいえ、やや変わった読み方をするので、電話で最初に告げられたときの発音は、正規の読み方ではなかったのだが、確かに私と同じ姓だとわかった。そのガソリンスタンドの店員は、電話帳で私の名前を見つけ、わざわざ電話を掛けたとのことだった。
出雲出身の私の姓は、全国的には少ないほうである。故郷を出てから60年あまりの間に、初対面の人からまともに読んでもらえたのは、記憶しているかぎりは3回だけである。そのような、私と同じ姓をもつ人が、ガソリンスタンドにメガネ(おそらく老眼鏡であろう)を忘れ、私が上記のような電話を受けることになった。メガネの主と会ったわけではないが、ガソリンスタンドの店員の声と言葉は、今でも記憶に残っている。
付記
旅先などで知人と邂逅した体験など、「意味のある偶然の一致」に関する投稿記事
・村上春樹の新作を読んで(2019.7.20)
・旅先で知人と遭遇することの不思議さ・・・・・・その高い頻度を科学では説明できない(2019.7.27)
2021-03-09 11:02
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