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八十路にて詠む歌 46 [吾が詠みし歌]

    寄する波われて砕けてさけて退く武将の見し様かくのごときや
                                                    
久しぶりに本歌どりの歌です。よく知られている源実朝の歌に「大海の磯もとどろに寄する波われて砕けて裂けて散るかも」があります。高校時代の国語の教科書に載っていたこの歌を、どうしたわけか記憶しております。短歌に興味が無いと思っていたのですが、もしかすると、それに惹かれるところがあったのかもしれません。
                                                   
私の故郷は日本海に面しているので、冬型の気圧配置で西風が強い日には、おし寄せてきた大きな波が、われて砕けて浜に這い上がり、退いてゆきます。風に向かって立ったまま、波のしぶきをあびながら、押し寄せる波を眺めたことがあります。70年以上も昔のことですが。

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