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薬の副作用について……うつ病でもないのに抗うつ剤が効いた話 [身体と健康]

昨年11月3日の記事「肺ガンが見つかった経緯」に記したように、私は肺ガンの手術を受けたことがあります。
手術が無事におわってから、主治医に勧められるままに抗がん剤を使うことになりましたが、肝機能障害を生じたために、日常生活に支障を来すほどになりました。仕方なく抗がん剤は中止となりましたが、幸いに再発することはなく、元気で現在に至っています。

薬には副作用がつきものですが、体質によってその程度は様々なようです。私に肝機能障害をもたらした抗がん剤も、多くの人に使われていることでしょう。抗がん剤にかぎらず、医師によって処方される薬にも、重い副作用が現れるかも知れません。

私はかつて不思議な病気になったことがあります。数年ほど前のこの時期でした。2階への階段を上るだけで息切れし、熱はないのに体がだるいので、かかりつけの先生に相談してみました。心電図や血圧測定に血液検査、さらには胸部X線検査など、幾つかの検査を受けましたが、どこにも異常なしとされました。
しばらく様子を見ることになり、そのまま半月ほどを過ごしたある日、その医院からこんな提案がありました。「試しに抗うつ剤を飲んでみませんか」

当時の私は体がだるいとはいえ、憂鬱な気分に襲われることはなく、それまでと変わらずパソコンに向かい、調べものをしたり文字を綴ったりしていましたから、うつ病とは無縁な状況にありました。医師にその旨つたえましたが、「あなたの今の症状を考えると、抗うつ剤が効く可能性があります」とのとでした。

半信半疑のままに処方された錠剤を飲んだところ、それからわずか3日ほどで、私を悩ませていた息切れと疲労感は完全に消え去り、元気で動けるようになりました。
残った薬を飲まないままに様子を見ていましたが、不思議な病気は再発することがなく、現在に至っています。

その「抗うつ剤」は驚くべき効果を発揮したわけですが、それでは、私の病気はいったい何だったのでしょうか。その当時は、無事に快復できたことを単純に喜んでいたのですが、今にして思えば、息切れと疲労感をもたらしていた原因は、薬の副作用ではなかったのか、という気がします。その症状が現れる以前にカゼをひき、家庭医の処方になる薬を飲んでいました。くすりは3種類ほどだったと記憶していますが、その中に、「抗うつ剤によって治る症状」を引き起こす薬剤があったのではないか。

ネットで調べてみると、「薬剤惹起性うつ病」なる言葉があり、それは薬の副作用としてのうつ病とのことです。
「薬剤惹起性うつ病」を引き起こす薬であっても、副作用が現れるのは「一部の人」だけであり、多くの人には問題なく使えるのでしょう。たとえ「一部の人」であろうと、かなりの頻度でうつ病をもたらすゆえに、うつ病を惹起する薬剤だとわかったはずです。ごくまれにしか「抗うつ剤が効く病気」をもたらさない場合、惹起された病気は原因不明のままに終わるのではないか。
私の場合は、かかりつけの医院から抗うつ剤を薦められたのだから、もしかすると、それ以前に処方されていた薬の中に、「抗鬱剤によって改善される副作用が知られている薬」が入っていたのかも知れません。

いまの私は、ほんとうに必要と認めないかぎり薬は飲みません。医師に診てもらうような事態になっても、「私は薬を飲みたくありません」と言います。多くの場合、医師は「それでは薬はやめておきましょう」と応えます。そのような場合には、その薬は必要不可欠なものではなかった、ということでしょう。
医師がそのような薬を処方する理由のひとつは、患者から「薬をくれないいい加減な医者だ」と思われたくないからではないか。

かく言う私も、1日に1錠づつの薬を飲んでいます。尿酸値を抑えるためのその薬は、私にとって必要なものであり、そのおかげで痛風の虞もなく日を送っています。副作用は困りものとはいえ、薬とはありがたいものです。







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