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森友疑惑を詠む歌人たち [政治および社会]

朝日新聞には短歌と俳句の投稿欄があり、短歌は4人の選者がそれぞれに、10首づつを入選昨として選んでいる。きょう(4月8日)の朝日歌壇を見ると、選ばれた40首のうちの7首が森友疑惑や加計疑惑に関わる歌である。

 

    いじめ方嘘のつき方隠し方責任のがれを見ている子どもら      寺下吉則
    忠実に上司を守る部下の背に責任被せ呼び捨てにする        島田章平
   忖度をしろとは言わぬ忖度が動き出したらもうとまらない         北川泰三
   死をもって表さなければうやむやにされたであろうその闇恐る      村岡美知子
    財務省の暗きニュースを読みし後野良に出て聴く囀るひばり     小林勝幸
   森友が諸共だった日の写真昭恵夫人の不覚の笑顔           牛島正行
    改竄の「竄」には穴に逃げ込むの意味のあるらし出すのは野党   富山俊朗


昨日報道されたニュースが、東京で行われた安倍政権の政治を糾弾するデモを伝えていた。デモに参加しないまでも、数多の国民が憤りを抱いている。その憤りを歌に詠み、朝日歌壇に投稿した人は幾人いたのだろうか。その一部の7人だけの歌が入選し、多くの読者の眼にとまったことになる。安倍政治に対する疑惑と不満が、市井の歌詠みたちに歌を詠ませた。これらの歌を自民党の政治家たちに読ませたいものだが、そのページを開く自民党の政治家はいないような気がする。かつてある首相は言った、「新聞は信用できないから、私はスポーツ新聞しか読まない」と。それが真実ならば救いようのないほど悲惨なことだが、戯れ言や冗談であろうと、この国は、そのような言葉を口にする人物を首相に持ってきたのである。


自民党による長期政権が続くのみならず、自民党内の一強勢力が政権を維持し続けるなら、ますます政治は劣化してゆくだろう。政権交代の可能性がもたらす緊張感の必要性を、強く感じる今日この頃である。  


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