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スピーカーの製作・・・・・・OM-OF101はすばらしい [音楽およびオーディオ]

CDやユーチューブで音楽を楽しむために使ってきたスピーカーは、茨城県の竹中正明氏が考案され、ネットで公開された3Dスパイラルホーンスピーカーである(「自作スピーカーと音楽を聴く楽しみ(2015.9.15)」参照)。自作したそのスピーカーにほぼ満足しているので、スピーカーの製作から遠ざかっていたのだが、久しぶりにチャレンジすることになった。
                                                                                
そのきっかけはネットで見かけた情報である。音楽之友社はこの数年、ムック本の付録にスピーカーユニットを付けているが、今年の付録はオンキョー製のOM-OF101である。オンキョーが新しく開発した特許製品であり、オンキョーとしての発売に先だって、音楽之友社の付録として発売するのだという。スピーカーを自作する人たちの間で好評を得ており、アマゾンのクチコミ評価でも高く評価されている。優秀なスピーカーを製作する工房として知られる音工房Zの大山氏も、そのユニットをかなり高く評価している。そのような記事を読んでいるうちに、OM-OF101なるユニットを使ってみたくなった。
  
前回の製作から7年ほど経って、まもなく84歳になる私だが、これまでに5種類ほど作った経験があるので、さほどに苦労することはないはず。というわけで、音楽之友社の「これならできる特選スピーカーユニット 2021年版 オンキヨー編」を買うことにした。アマゾンではすでに売り切れていたけれども(9月下旬)、楽天で購入することができた(その数日後、楽天でも売り切れになった)。
  
届いたオントモムックには、「匠筆者が製作したOM-OF101用エンクロージャー」として、4種のエンクロージャーが載っている。私はDB30と名付けられたものを作ることにした。低域の再生に勝れるダブルバスレフ方式である。
  
板材には保管しておいたMDF材の端材を使ったので、ユニット購入代にスピーカー用端子や塗料などを含めても、かかった費用は8000円あまりである。(ネットで調べてみたら、ダイソーなどの百均で買ったMDF材を使い、OM-OF101用のエンクロージャーを作った人がいる)
  
鳴らし始めてしばらくは、さほどに良い音質とは思えなかったが、これまでに作ったスピーカー同様、エージングが進むにつれて良くなってきた。これまで使ってきた3Dスパイラルホーンスピーカー(H-L102型)も、小型ユニットにも拘わらず豊かな低音を聴かせてくれるが、OM-OF101を使ったDB30の方がより低い周波数まで再生可能である。音質チェック用のCDで試してみると、50ヘルツまでは充分に聞える。とはいえ、いわゆるハイ上がりの特性らしく、バイオリンの高音部がうるさく、人の声もサ行が耳に刺さってくる。
  
ひと月ほど使い続けるうちに、ハイ上がりは気になるものの、低音再生の魅力に惹かれ、3Dスパイラルホーンスピーカーに戻れなくなった。ハイ上がり特性とはいえ、音質はとても勝れている。というわけで、ハイ上がりを修正することにした。スピーカーとアンプの間に、コイルと抵抗(コイルと並列に接続)を挿入すればよい。(PST回路・・・・・・ネットに多くの情報あり)
  
近くに中西電機工業のショールームがあり、電子部品を売ってくれるので、10オームと15オームの抵抗部品を数個づつ買ってきた。コイルには、中古の0.47mHのものを使うことにした(ずいぶん以前に使っていたパイオニアの3ウェイスピーカーを処分したとき、ネットワークの部品は残しておいた。スコーカーには音質に勝れるという空芯コイルが使われていたので、今回はそのコイルを使うことにした)
  
コイルと並列に接続する抵抗値を変えては試聴した結果、7.5オーム(15オームの抵抗を2個並列)で満足できる結果になった。心地よく聴けるので、試聴のつもりでかけたCDを聴き続けただけでなく、ユーチューブの音楽も聴き続けることになった。3Dスパイラルホーンスピーカーにサブウーファーを加えて、鼓童(太鼓演奏集団)などの太鼓演奏を聴いたこともあったが、OM-OF101を使ったDB30は、サブウーファーなしでも充分に、太鼓の迫力を楽しむことができる。AVアンプを使ってサイドやリアのスピーカーも鳴らすと、太鼓演奏やイーグルスなどをさらに楽しめる。
  
好んで聴くCDにモーツアルトのピアノ協奏曲があるのだが、パソコンに向かってこの記事を書いている今は、音量を下げたショパンのピアノ協奏曲第2番が聞えている。「音楽の友」がすばらしい付録をつけてくれたおかげで、心地よいBGMを耳にしながら、こうしてパソコンに向かうことができる。
  
スピーカーの自作はさほどに難しいものではないが、手を出しにくい人も多いと思われる。今では幾つもの会社(音工房Z、コイズミ無線、共立エレショップなど)がエンクロージャーの組み立てキットを売り出しているから、その気になりさえすれば、苦労しないで自作できるはずである。音楽之友社がOM-OF101を再販売するかもしれないとの情報もあるが、調べてみたら、ヤフーオークションに出品されている。OM-OF101の他にも、勝れたスピーカーユニットは多々あるのだが、価格の割に勝れている点で、OM-OF101は貴重なユニットだと思う。
                                                   
付記
鼓童などの太鼓演奏を聴くにはサラウンドが好ましいのだが、AVアンプと4個以上のスピーカーを必要とする。私はヤマハのAVアンプと幾つもの自作スピーカーを使っているが、もっと簡単にサラウンドを楽しめる可能性がある。数千円の中国製のデジタルアンプと、やはり数千円のスピーカーを購入し、テレビと併用するならば、太鼓演奏やエレキバンドなどをサラウンドで聴くことができそうである。


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