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副尺付きノギスは400年前の発明品 [雑感]

これまでに、家具やスピーカーを幾つも作ってきた。必要な道具としてそろえたものに、曲尺にノギスさらにはスコヤなどの測定器がある。久しぶりのスピーカー製作(「スピーカーの製作・・・・・・OM-OF101はすばらしい」(2021.12.7)参照)でそれらを使い、そのような器具を開発した先人たちに感謝したい気持ちになった。
                                                                                                                      
ノギスの発明者を知りたいと思ってネットで調べてみたら、副尺の原理を用いたノギスの原型は、17世紀の数学者によって発明されたという。
                                                                                                                       
家具やスピーカーの製作でノギスが役に立つのは、精度よりもむしろ使い勝手の良さである。板の厚さや線材の径を簡単かつ正確に測れるし、穴の深さなどの測定にも使える。私が以前から使っているノギスはステンレス製だが、さほどに精度を必要としない用途では、ダイソーで買ったプラスチック製のノギスを使うこともある。副尺が付いていないから、これをノギスとは呼べないかもしれないのだが、便利に使うことができる。板の厚さを測る場合、副尺がなくても、たとえばおよそ18.2mmだと判断することができる。この程度の精度で間に合う用途が多いのだから、100円で買える100均のノギスには、充分に実用的な価値がある。
                                           
経済や社会的な価値に結びつかない科学の基礎研究が、後世に大きな価値をもたらす例は多い。副尺の原理を使うノギスが発明されたのは400年前らしいが、その当時、数学に対する世間の見方はどのようなものだったのだろうか。いずれにしても、多くの数学者たちが研究し続けて、コンピューターが活躍する今日に至った。この数年、基礎科学分野における注目論文の公開数で、中国が日本より多くなっているという。目先の利益に直結する研究を重視するだけでなく、基礎科学分野への予算を増やすべきとの声がある。自民党政権による無駄を省くだけで、文教予算を大きく増額できるはずである。米軍普天間飛行場を辺野古へ移設する工事では、総事業費が2・5兆円にのぼる見込みで、防衛省の当初計画の約10倍になる、と沖縄県が試算しているという。これまでの経緯を考えるなら、公表されている予算をはるかに超えることは確かだと思える。
                                            
ノギスとスコヤと曲尺を使ってスピーカーを作ったことで、今日の記事を書くことになったが、例によって自民党政治への不満を記すことになった。まともな政治を行うのであれば、自民党の岸田政権であっても受け入れようとは思うが。


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