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与謝野晶子とトルストイが発した反戦の声 [政治および社会]

きょう5月21日の朝日新聞「天声人語」は、次のように書き出されている。
                                                   
<戦争が始まった。海で陸で野獣のように殺し合う。安全な場所にいる者が他人をそそのかして戦わせる>。ロシアの文豪トルストイは日露戦争の開始まもない1904年6月、反戦論を英紙に寄せた。3ヶ月後、響き合うように与謝野晶子が発表した詩が「君死にたまふことなかれ」である。・・・・・・・・<旅順の城はほろぶとも、ほろびずとても、何事ぞ
・・・・・・すめらみことは、戦ひに、おほみづからは出でまさね>・・・・・・
                                                   
与謝野晶子もトルストイも、それぞれの母国ですさまじい批判を浴び、処罰を求める声があがったという。天声人語は次のように締めくくられている。
                                                   
平和への願いは、いつの世もどこの国でも変わるまい。しかしひとたび戦争が始まれば、その声はかき消される。政府が挙国一致をあおり、世論も過熱するからだ。いままさにロシアの国内で起きていることである。晶子が亡くなって今月でちょうど80年。独裁者が戦場に送り込んだ幾万人のロシア兵にも、その身を案じてやまぬ家族はいる。その声は圧殺されて、少しも聞こえてこない。
                                                   
80歳以上の高齢者のなかには、いまのロシアを戦前の日本に重ね合わせて見る人も多いのではなかろうか。ここまで書いたら、田中角栄の言葉が思い出された(安倍首相を危惧するあの世の田中角栄(2018.1.25)参照)。

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