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ビタミンやミネラルなどの必要量が体質によって異なる証拠 [身体と健康]

 ビタミンやミネラルなどの栄養素には、厚生労働省によって一日に摂るべき量が呈示されている。(日本人の食事摂取基準)
以前から、私はこのような「基準」に疑問を抱いている。必要とされる栄養素の量は、一人ひとりの体質によって異なるはずではないか。もしかすると、厚労省による基準を満たしていても不足するひとがいるのかも知れない。
 明治時代の陸軍では脚気(ビタミンB1不足による病気であり、心不全を起こして死ぬ可能性がある)が多発し、日露戦争時には3万人に近い死者を出したとのこと。兵士の脚気患者が25万人に達する状況にありながら、原因が食事にあると判明しなかったのは、病気にならない兵士も多かったため、栄養には目を向けることなく、細菌に病原を求めたためらしい。そのために対策に遅れを生じたのだが、その責任のかなりが森鴎外にあったようである。今では文豪として知られる森鴎外は陸軍軍医の要職にあったが(後には軍医総監になった)、脚気の細菌原因説に固執していたため、麦飯を食している海軍で脚気患者が発生していないことに、まったく意を向けなかったという。食事に意を向けようとしなかったのは、同じ食事を摂りながらも病気にならない兵士が多かったためだろう。
 同じ食事をとりながらもビタミン不足になる者とそうでない者がいたのは、人によって必要なビタミンの量が異なるということである。おそらくは、ビタミンにかぎらず、ミネラルなど他の栄養素についても同様だろう。
 栄養や医学といった極めて重要な分野でありながら、そこでは腑に落ちないことがまかり通っているような気がする。肥満度を表すBMI指数もそのひとつではなかろうか。それをとりあげた6月26日の記事「適正な体重とは」を、ここに引用してみたい。

6月26日の記事「適正な体重とは」より引用 
・・・・・・体重管理で血圧を正常にたもっている私ですが、人間ドックの検診に際して、医師からは痩せていると言われています。過去に話し合った3人ほどの医師は、みな同じような意見でした。
 私にしてみますと、学生時代と同等の体重であり、これが適正なものと思っていますが、医師はBMI指数なるものを持ち出して、もっと肥ったほうが良いと主張します。ほっそりした体型もあれば、がっちりした体型もあるのに、単純な指数をもってする判断は、はたして妥当なものでしょうか。
 私は華奢な身体つきながら、筋肉も脂肪も適度に備わっており、いまのところは健康そのものです。肥満度を判定するための判断基準として、BMI指数を用いることに疑問をおぼえます。医学に携わる人の中にも、同じような疑問を抱くひとがいるのではないでしょうか。(引用終わり)

 肥満度の評価にしろ栄養のとりかたにしろ、一人ひとりの体質や体型を考慮に入れるべきだろうが、それが容易なことではないために、BMI指数や食事摂取基準のごとく、平均的な指標として示されるのだろう。そのようにして決められた指数や基準には、むろん大きな価値があるわけだが、重要なこの注意書きが抜け落ちているような気がする。「これらの指数や指標は個人の体型や体質を考慮に入れていないゆえ、これを絶対視してはならない」
 国が定めた基準や指数はそのようなものと考えるが、それらの指数や基準を絶対的な基準と思い、それに基づいた言動をなす栄養士や医師がいるようである。かなり以前のことだが、人間ドックを受けたあとの相談に際して、医師からはもっと体重を増やすようにと助言を受けた。医師が口にしたBMI指数に対し、そこには体型が考慮されていないではないかと反論したところ、「BMIは医学界で認められたものであり、受け入れるべきものである」として、話し合うことを拒絶された。

 私は栄養士でも医師でもなく、栄養学や医学に疎い素人にすぎません。栄養士や医師の方がこのブログを読んでくださったなら、是非ご意見を賜りたく、宜しくお願い致します。


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