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若い世代に自民党支持者が多い理由 [政治および社会]

2月20日に投稿した「池上彰氏は言う『新聞を読むことは主体的にものを考えるきっかけになる』」の続きです。


2018年6月26日に投稿した「麻生財務相は新聞を読まない?」なる記事には、その前日の朝日新聞と新潟日報の記事が引用されている。どちらもほぼ同じ内容だが、新潟日報に掲載された記事「麻生氏『新聞読まぬ人は自民支持』  新発田市で発言」を、ここに再度引用してみよう。


 麻生太郎副総理兼財務相は24日、新発田市で講演し、昨年の衆院選では30代前半までの若い有権者層で自民党支持率が高かったとした上で、「よく分析すると、一番新聞を読まない世代だ。新聞を読まない人は全部自民党(の支持)だ」と持論を展開した。安倍政権に批判的な記事がある新聞報道への不満を漏らした発言とみられる。麻生派の斎藤洋明衆院議員(比例北信越)の政治資金パーティーで述べた。
  講演で麻生氏は、約900人の出席者に対し「自民党は若い人の票が弱い政党だったが、投票行動が変わってきた」と指摘した。さらに知事選で自民党が支持した花角英世氏が当選した背景にも、若い世代の得票率が高かったことがあるとして、「新聞を取るのに協力なんてしない方がいい。つくづくそう思った」と語った。(引用おわり)


麻生氏が述べているように、数十年前のこの国では、自民党を支持する若者は少なかったと思う。そして今では、麻生氏が言うごとく、新聞を読まない若い世代の自民党支持率は、どうやら確かに高いようである。新聞を読まない若者たちが得る情報は、スマホやパソコンであり、次からつぎへと流されるネットのニュースをながめるだけで、文章の意味するところに思考が及ばない可能性がある。そのような国民が多くなるほど、日本の将来は暗いものとなるはず。新聞を読まないよう勧める麻生馬鹿大臣は、日本という国の将来よりも、自民党を有利にする方を優先させたいらしい。


ネットの世界には、意図的に流される情報やフェイクニュースがある。政権に批判的な記事を遠慮なく掲載する朝日新聞に対しては、執拗に攻撃する記事があとを絶たない。ネットからしか情報を得ようとしない若い世代に自民党支持者が多いのも、このような風潮の中で得られる情報を、深く考えることなく受け取るからではなかろうか。


 2月20日に投稿した記事「池上彰氏は言う『新聞を読むことは主体的にものを考えるきっかけになる』」には、池上氏の言葉「活字に対しては主体的に取り組まないと、実りを得ることができない。新聞を読むことは主体的にものを考えるきっかけになると思います」を引用した。これからの日本を背負うべき若い世代には、主体的にものを考える能力を身につけてもらいたいものである。


数々の独善的な立法、沖縄問題への対応、アメリカの言いなりに費やす莫大な兵器購入費、モリトモ・カケ問題や不正統計問題への異常な対応など、まともな政権とは思えない安倍政権だが、最も支持率が高いのは自民党だという。ネットに流れる情報を見ただけで、世の中のことが解ったつもりになる若者が多くなった結果であろうか、安倍政権が存続し続けているのは。


2020年度からの大学入試は、現在のセンター試験から「大学入学共通テスト」に代わるという。新しいテストは、知識・技能だけでなく、大学入学段階で求められる思考力・判断力・表現力を重視したものになるようである。普段から新聞を読んでいる者に有利な試験となるはずだから、これからは、新聞を読む高校生が増える可能性がある。自民党には好ましからぬことであろうが、日本という国にとっては、歓迎すべき入試改革である。

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