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学校教育について [教育]

4月16日に投稿した「早生まれの人が損をしている現実」に関連する記事です。
                                                   
本ブログの「教育カテゴリー」には、偏差値教育に関わるものなど多くの記事を投稿してきました。「早生まれの人が損をしている現実」を書いたら、「学校教育のあり方について(2)  (2020.7.29)」と、その付記に列挙してある過去の記事を読んでもらいたくなりました。というわけで、その記事を再投稿します。
                                                   
「学校教育のあり方について(2)  (2020.7.29)」再投稿
                                                   
7月14日の投稿記事「学校教育あり方につのいて」の続きです。


 「学校教育のあり方につのいて」で、親野 智可等氏による「公立の数学の授業を見て感じた「悲惨さ」の正体 日本の一斉授業は本当にこのままでいいのか」なる記事を紹介したのだが、私はそこに記された考え方の多くに賛同する。
 中学1年生までは成績が悪かった私は、3年生時にはむしろ成績の良い生徒になっていた。そんな私が教育に強い関心を抱くようになったのは、まったく未経験だった小説の創作に取り組んでからである。
 小説「防風林の松」(本ブログの左サイドバーにて概要を紹介している。小説投稿サイトの「カクヨム」「小説家になろう」などで読むことができる)の序章は、次のような文章で終わっている。この小説の99%は創作だが、1%程度は私の体験に基づいている。
                                                   


 それにしても、人生とはほんとうに不思議なものだ。僕は中学校の一年生まで成績劣等生だった。その僕が、今は技術者としてこんな生き方をしている。あのオーディオ装置が僕の部屋になかったならば、そして、あの時期に僕が音楽につよく惹かれなかったならば、僕はどのような人生を歩むことになっただろうか。


 「防風林の松」は若い技術者を主人公とする恋愛小説だが、その第1章には次のような文章がある。主人公が友人と会食中に交わす会話の一部である。


 僕の話を聞いて坂田は言った。「今の日本では、小学校や中学校で落ちこぼされたら、そこから這い上がるのに苦労するわけだが、落ちこぼされている子供の中には、お前みたいなのがたくさんいるのかも知れないぞ。先生の話をろくに聞かずに、自分が興味を持っていることだけを考え続けているような子供が。そんな子供はほんとうは普通以上に集中力があっても、勉強する気も能力もないと決めつけられるんじゃないのかな、いまのような偏差値教育の中では」
「長岡半太郎や本多光太郎も、小学校時代には勉強ができなかったそうだから、今の日本に生まれていたら、世界的な学者にはなれなかっただろうな」
「今の日本では、小学校でつまずいた子供は催眠にかかってしまって、自分には能力がないと思い込むようになると思うな。そうなると、たとえ努力をしたところで、催眠にかかっているために勉強は身につかないわけだ。お前の場合には運が良かったんだよ。オーディオ装置に興味を持ったおかげで、うまい具合に催眠から醒めることができたんだからな。電子回路を勉強したきっかけが音楽というのは、お前だけかも知れないけどな」
「詳しいんだな、教育のことに」と僕は言った。
「本を一冊読んだだけだよ。偏差値教育と詰込み教育の問題をとりあげた本を」
 その言葉を聞いて、坂田はずいぶんレベルの高い読書家だと思った。僕が読むのはおもに科学雑誌や週刊誌で、教養のための書物はほとんど読まなかった。
 坂田はさらに続けた。「こんなことも書いてあったな。小学校の低学年では理科好きな子供が多いのに、高学年になると理科嫌いが多くなるというんだ。好奇心を満たすことより、知識を詰め込むことが重視されたり、友達と成績を競わされたりするんだからな、そんな理科がおもしろいはずがないよ」


 中学1年までの私は成績が悪かったのだが、偏差値教育の弊害がなかった時代だったからであろうか、自分の成績をさほど気にすることなく、そして、落ちこぼされることなく中学課程を終えることができた。本ブログの「教育カテゴリー」には、教育に関わる記事を幾度も投稿している。それらを以下に列挙しておく。読んでくださる方の参考になればと願っている。
                                                   


付記 過去に投稿した教育に関わる記事の幾つかを以下に列挙しておく





 



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