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安全教育としての理科教育 [教育]

小学校の6年生だった頃、私は自宅の屋根の上で感電したことがある。極めて危険な状況に陥りながらも、奇跡的に生還することができた。その体験を書いたのが、2015年7月6日に投稿した「電気は怖い・・・・・・感電事故の体験」である。


理科クラブの担当教師から聞かされた「家庭にきている100ボルトの電気では、たとえ感電してもまったく危険はない」なる言葉を信じていた私は、屋根に上った際に電線を握り、感電死する寸前に至った。その体験について書いた記事電気は怖い・・・・・・感電事故の体験」は、このような文章で終わっている。「100ボルトどころか、たとえ10ボルトであろうと、状況によっては命を奪われることになる。電気に関わる安全教育は、小学生に対しても必要と思うが、正しい知識に基づくものでなければ、その教育は無になるだけでなく、生徒を危険にさらす可能性すらある。学校の先生が果たす役割は多々あるわけだが、恩師として慕われるのには、それなりの理由があってのこと。先生にはいつまでも、恩師であっていただきたいものである。」


信頼している教師などから教えられた知識が、命を失う事態をもたらす可能性があるわけだが、適切な知識を持たないがゆえに、危険な状況に陥る場合はさらに多そうである。それだけでなく、知識不足によって他人に危害を与えたりする可能性もある。


安全のために必要とされる<適切な知識>は多々あるわけだが、中でも重要な知識は理科系のものだろう。安全に関わる理系の知識も、電気、機械器具、化学的知識など広範囲にわたる。そのような安全に関わる知識は、義務教育である中学校を卒業するまでに、しっかり教えるべきである。電気について言えば、感電の危険性、感電しないための留意事項、電気に関わる発火事故、電気器具を扱う上での基本的な注意事項など、安全知識として必要な項目は多い。


私には、高校を卒業するまでに受けた12年間の教育で、安全に関わる授業を受けた記憶がない。現在の中学校では、「技術・家庭科」の「エネルギー変換に関する技術」のところで電気に関する授業が行われ、その中で「漏電・感電等についても扱う」ことになっているようである。(文部科学省の学習指導要領によれば)


漏電や感電の危険性は教えられるようだが、その安全知識はしっかりと生徒たちに伝わっているのだろうか。教える側の教師が重要性を認識し、生徒たちの将来に対する責任を自覚しているのであれば、その授業が卒業生の命を救う可能性がある。


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